Tea Leaf

  • ムレスナ・ティーが扱う茶葉は(※1)、高品質なセイロンティーです。このセイロンティーを名乗れるのは、スリランカ国内で栽培・生産・加工された茶葉だけ。さらに、茶葉はスリランカ紅茶局(Sri Lanka Tea Board)が管理しており、品質・衛生基準をクリアしたものにだけにセイロンティーの名称が与えられるのです。その証として、ライオンマーク(Lion Logo)と呼ばれる認証マークがつけられます。そうした茶葉はブローカーを通じてオークションに出品され、高品質な茶葉は高値で取引されます。スリランカのムレスナ・ティーは、このオークションに出品される中から、テイスティングにより選んだ高品質な茶葉のみを取り扱っています。

  • セイロンティーの立役者

    現在では、紅茶の3大産地として知られるスリランカですが、その歴史を少しご紹介しましょう。19世紀初頭まではスリランカ(当時のセイロン島)はイギリス植民地で、主力はコーヒー栽培でしたが、「セイロンティーの父」と呼ばれるジェームズ・テイラーの登場で劇的な変化を遂げます。彼は1867年にキャンディ近郊のルーレコンドラ農園に茶を植え、近代的な製茶法を導入。これがセイロンティーの始まりです。さらに、イギリス人実業家だったトーマス・リプトンが、テイラーらのスリランカの茶園から茶葉を買い付け、安くて高品質な紅茶をイギリス庶民に広めました。彼の「リプトン紅茶」が、セイロンティーを世界市場に知らしめたのです。こうして、スリランカはインド、アフリカと並ぶ紅茶の大産地となりました。

  • 個性あふれる7大産地

    セイロンティーは標高や気候によって、「味・香り・色」に個性が分かれるのが魅力です。主に栽培地は「ハイグロウン(高地)」「ミディアムグロウン(中地)」「ローグロウン(低地)」に分かれ、そのエリアに7大産地があります。ムレスナティーではスリランカで生産される最高品質のブラックティーを取り扱っています。ちなみに、フレーバーティに使う茶葉は、各フレーバーの香りが引き立つように、アンスレム氏が特別にブレンドしたハイグロウンを使用しています。

各産地の特徴

①ヌワラエリヤ (Nuwara Eliya)

標高:約1,800~2,000m
特徴:淡い黄金色で、「シャンパン・オブ・ティー」とも呼ばれる華やかな香りが特徴

②ディンブラ (Dimbula)

標高:約1,250~1,650m
特徴:明るい色合い、しっかりしたボディと独特な爽やかな芳香で知られる。ミルクティーにも向くが、ストレートでも美味しい

③ウバ (Uva)

標高:約900~1,500m
特徴:高地~中地をまたぐエリアで生産され、独特のメントール様の香気「ウバ・フレーバー」で知られる。インドのダージリンと並ぶ高級銘茶の一つ

④キャンディ (Kandy)

標高:約650~1,300m
特徴:セイロン紅茶の歴史が始まった地。コクがあり濃い味わいで、ミルクティーに合う

⑤ルフナ (Ruhuna)

標高:600m以下(低地)
特徴:濃厚で深い赤褐色。スモーキーな風味がミルクティーに最適。大型の茶葉には金・銀色の芽が多く含まれ、特別な風味が楽しめる。

⑥サバラガムワ (Sabaragamuwa)

標高:600m以下
特徴:ルフナに似ているが、よりマイルドで甘みがある

⑦ウダ・プッセラワ (Uda Pussellawa)

標高:約950~1,600m
特徴:ウバに近い地域ではウバに似たメントール系の香りの茶が生産され、またヌワラ・エリヤに近い地域では、花の香りを持った茶が生産される

  • 飽きないフレーバーの理由

    ムレスナ・ティーの茶葉は全て、スリランカにあるアンスレム・B・ペレラ率いる本社より運ばれてきます。看板商品とも言えるフレーバー・ティーの風味は、スイスのジボダン社のフレーバーを使用。香料・フレーバー分野で長い歴史と世界的シェアを持つ大手メーカーです。より自然な風味を再現するためアンスレム氏とデイヴィッド.Kが吟味し、時には日本人にマッチするフレーバーを企画することも。その代表とも言えるのが、デイヴィッド.Kが企画した白桃のフレーバーです。「あの瑞々しく繊細な風味を表現したい」と試行錯誤しましたが、従来のピーチフレーバーではデイヴィッド.Kが満足できるブレンドができず、新たに作られたというエピソードがあります。風味の繊細さには細心の注意を払っているからこそ、「飽きずに飲める」「後味がスッキリしている」と、ブラック・ティー好きからも高い評価をいただいています。

  • 特別なブラック・ティー

    フレーバー・ティーで知られていますが、実はブラック・ティーも高品質なものがそろっています。常時150ほどが店頭に並んでいて、中には珍しいものも登場。アンスレム氏がオークションで見つけた、「これはぜひ日本で紹介するべきだ」とセレクトしたものは、急きょ空輸でデイヴィッド.Kの元へ送られてくることも。そんなイレギュラーな特別な茶葉を楽しみにされているファンも多く、総本店にもブラック・ティー・コーナーがあります。デイヴィッド.Kは、「ブラック・ティーは色々な楽しみ方ができます。そのままストレートに紅茶を味わってもいいし、良質な茶葉ならお茶漬けにしてもとても美味しい。B.O.Pなどで試してみてください」と、自由な楽しみ方をおすすめしています。

  • 最高の風味を引き出すのは「水」

    美味しい紅茶を語るとき、水選びを忘れてはいけません。紅茶を淹れるのに「ムレスナ・ティーはセイロンで生まれた紅茶だけれど、日本で日本人が美味しく味わうことができるようにと、僕が40年かけてバランスを追求してきたもの。でもその美味しさを最大限に引き出すには、軟水で淹れることが不可欠です」と、デイヴィッド.Kが必ずお客様にもアドバイスするのが水選び。本店では水道水を軟水に変える機器を導入し、毎朝状態をチェックしています。皆さんも、自分が美味しいと思う軟水で紅茶を淹れてください。